あか

政権交代

 鳩山政権発足から、もうすぐ1か月となる。鳩山政権は、政治主導を掲げ、自公政権の官僚主導(官僚任せ)の政治から脱却しようとしている。官僚が積み上げた政策を、ただ単に承認するのではなく、政治家である大臣、副大臣、政務官が政策の中身を検討し、責任を持って決定する仕組みを構築しようとしている。 

  こうした状況では、政治家の発言が重みを増してくることは言うまでもない。亀井金融・郵政担当大臣は、中小企業や零細企業の倒産を防ぐために、銀行などの金融機関からの借り入れを猶予する返済猶予制度の法案化や、郵政経営陣の一新といったことを、政治家の責任で行うとしている。亀井大臣は、「政治家の責任で政策を実施することはいいことだ」と発言もしている。制度の是非や郵政の見直しの是非はともかく、亀井大臣が主導しようという意気込みは、これまでの官僚任せから変わるのではないかという思いを抱かせる。
 
  今月13日、北海道の高橋知事が、北澤防衛大臣を訪ねた。陳情の内容は、▼北海道内の自衛隊基地の縮小に反対、▼新千歳空港に旧共産圏の航空会社が乗り入れるに際して行われている規制の緩和、といったものだった。自衛隊基地の縮小反対については、特に、北澤大臣からの回答はなかった。 

  一方、旧共産圏、つまり、ロシアと中国の航空会社が新千歳空港に乗り入れすることについての規制緩和については、北澤大臣は、「そんな話は知らなかった。ただちに検討する」と答えたという。景気が低迷する中で、特に、北海道は、沖縄と並んで、その冷え込みが厳しいとされている。ロシアや中国からの観光客を多く呼び込み、北海道経済を活性化させたい北海道としては、乗り入れ規制の緩和は是非とも実現したいところだ。

 ロシアと中国の航空会社は、新千歳空港への乗り入れ便数・曜日を増やしたいと、前々から申し入れている。しかし、防衛省は、航空自衛隊の基地が隣接している新千歳空港への乗り入れを、防衛上の理由から月曜日、火曜日、木曜日、金曜日(午後5時まで)は禁止している。北海道の関係者にとって、北澤大臣の発言は、防衛省が規制緩和に動き出すことを期待させるものだ。

 ただ、国の安全保障に関わる重大事を、大臣の発言1つで覆すことができるのかという疑問も浮かぶ。確かに、北澤大臣は「検討する」と述べただけで、検討した結果、緩和できないということになるかもしれない。これは、北海道だけのローカルな話かもしれないが、官僚主導から政治主導へという“慣例”から大きく転換するのか注目できるのではないだろうか。

 参議院議員の宿舎がある東京都・千代田区紀尾井町。その宿舎の隣の清水谷公園には、明治維新を成し遂げ、維新の功臣とされる大久保利通の碑がある。大久保は、封建社会の徳川幕府から、日本の近代化のために心血を注いだ政治家だったが、1878年(明治11年)、一連の近代化政策で特権を奪われた士族に襲われ、非業の死を遂げた。 

  その石碑には、「忠臣や烈士といわれる人々が犠牲の死に会うのは悲しいことだが、乱世や騒乱の常」だと記されている。

 政権交代を成し遂げた、民主党、社民党、国民新党の政治家に、死を覚悟してまで、この国を変えようという意気込みがあるのか。政治家の手腕が問われている。

東京:勘

外務省記者会見は解放されたけど・・・。

 

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開放された岡田外相会見には10数名のフリーランスやインターネットメディアの記者が出席したが…(外務省会見室で。写真=筆者撮影)

 ほとんどの省庁の大臣記者会見が、大メディアから成る「記者クラブの主催」であると聞き、驚く人は少なくない。省庁の施設は国民の資産であり、そこに居候する記者クラブに大臣会見を仕切る法的根拠などないからだ。

 “無法状態”がまかり通るなか、記者会見を「大臣主催」としたのが岡田克也外相だ。外務省は記者会見を9月29日から記者クラブ加盟社以外のジャーナリストにも開放した。

 民主党はもともと情報公開を掲げていたため、他省も外務省に追随しそうだ。同日、総務省では原口一博大臣が定例会見で「国民に開かれたものにしたい」として記者会見をクラブ加盟社以外にも開放する方針であることを明らかにした。

 環境省の小沢鋭仁大臣も同様の意向だ。民主党と連立を組む国民新党の亀井静香・金融担当大臣は30日、クラブ加盟社に加えてフリーランスや雑誌協会の記者も招いて懇親会を催した。金融庁の記者会見開放を前提したものだ。

 次々と政府各省庁が記者会見を開かれたものにしていくのは好ましいことだ。だが大きな落とし穴もある。フリーランスやインターネット・メディアの記者には限界がある、ということだ。

 限界とはマンパワーと生活である。フリーランスは原稿料で食べていかねばならない。大きなニュースを求めて飛び回るため、登録はしたもののほとんど会見に出席できない省も出てくるだろう。

 小所帯のインターネットメディアも、少ない人数で多くのニュースをカバーしなければならない。こうなると一つの省で常時出席できるフリーランスやインターネット・メディアの記者は極々少数となる。実際「外務大臣会見への出席は来週火曜日(6日)で最後にする。手が回らないから」と諦める社もある。

 欠席が続くと「実績がないじゃないか」と記者クラブが省庁の報道課や広報室に横ヤリを入れるのは目に見えている。横ヤリがなくてもフリーランスやインターネット・メディアの記者が上記の理由で自然消滅してしまう恐れさえある。かくいう筆者も資金難でいつまで続くか定かでない。

 当局と大メディアがコソコソ取引きする談合組織が記者クラブだ。国土交通省の記者は公団住宅の入居に便宜を計らってもらい、警察クラブの記者は同僚や社の幹部の飲酒運転をもみ消してもらう。当局側は引き換えに都合の悪いことは「書かないでね」と頼む。こんなのは序の口だ。「国民の知る権利」にフタをしているのが記者クラブである。
 
 その一角がやっと崩れたのだから、何とか火は消さないようにしたい。

東京:田中龍作田中龍作ジャーナル 

政治家の急死

4日午前、中川昭一元財務・金融大臣が死去したというニュースを知った。
 
号外.jpg札幌では号外もでて、観光名所の時計台の向かいでは、地元新聞社が道行く市民に「号外です」と声を上げていた。 
 
私はこのニュースにまさかと驚くとともに、すぐある女性を思い出した。
 
昭一の母親で、中川一郎の妻、S未亡人である。(敬称略)
 
存命中だろうか、いやもう逝去されたのだろうか。
 
もし生きているなら、思いもよらぬ運命的なでき事をどのように受け止めただろうか、と思うと胸が痛んだ。
 
この2日間ほど、新聞・テレビを注意深く見守ったが、S夫人の動向を知る情報はなかった。
 
ついに我慢できず、然るべきところに消息を尋ねた。
 
健在で、長男の昭一とは同居していないものの、東京に住んでいることが判明した。
 
消息がわかったらわかったで、二度にわたってわが身に降りかかった不幸に、細い肩を震わせているのではないかと、さらに胸が締め付けられた。 
 
 < 政治家嫌い > 
 
S夫人は医者の娘だった。
 
公務員だった中川とは、政治家にならないという約束で結婚した。
 
ところが農林省役人だった中川は道庁に出向し、その後できた北海道開発庁に移って、大臣秘書官になるに従って国政に関心を持ち政治家に転身する。
 
S夫人は政治家の妻という役回りには距離を置き、政治的なことで夫の同行もめったにしなかった。
 
ところがそのS夫人が、昭和58年の自民党北海道連の新年交礼会(札幌市)に、珍しく夫に同行した。
 
夫が前年の暮れから様子がおかしいので、心配でついてきたという。
 
交礼会が終わってホテルに入ったS夫人は、夫がゆっくり休めるよう同じ部屋のベッドには寝ず、控え室のソファで転寝をする。
 
夜中に何度も起きて夫の様子を見るが何もなかったという。
 
ところが午前3時過ぎから寝込んだのだろうか、午前5時頃はっと起き上がって夫の様子を見にいったら、夫はベッドにいない。
 
隣の浴室で首をくくっていた。
 
一郎に同行していたのは秘書の鈴木宗男と、後援者の水産加工会社の社長S・Nで、向かいの部屋に入っており、S夫人は2人をたたき起こすとともに、直ちにあるところに電話した。
 
道庁役人に嫁いだ姉だった。
 
「お姉ちゃん、お姉ちゃん 夫が・・・」
 
電話をもらったときの時間は、テレビの番組から推定すると午前5時過ぎと思われた。
 
何でも打ち明け慕っていた姉には、前年暮れからの夫の異常を盛んに訴えていた。
 
とくに秘書宗男との関わりについても訴えている。
 
前夜の交礼会で一郎のすぐ傍にいた「堂さん」と呼び名で親しまれていた知事は 「中川先生は普段どおり挨拶していた。ただ汗びっしょりでワイシャツが濡れていた。暖房が効きすぎているとは思えないのに、おかしいなと思った」と述懐した。 
 
 < 昭一デビュー > 
 
一郎の地元帯広で、葬儀が行われた。
 
東京からチャーター機で自民党議員は大挙帯広に入った。
 
トップは親分の福田赳夫ではなかった。
 
中川派は福田派の分家だった。
 
前年の自民党総裁選で推薦人を分けてもらえなかった一郎の落胆と、親分に対する憤りは想像以上のものだったという。
 
それでも何とかして推薦人を確保し、中曽根康弘・河本敏夫・安部晋太郎につぐ4人目の総裁選立候補者となった。
 
葬儀では福田の名代として安部晋太郎が弔辞を述べた。
 
福田の花輪は供えられていた。
 
葬儀はすべて秘書鈴木宗男の指示で行われた。 
 
一郎の死に対し、秘書宗男を糾弾する代議士が現れた。
 
中川派の一員であった当の代議士は、チャーター機でなくひそかに陸路帯広に入り、夫妻で抱き合いながら震える体を支えあって、かろうじて式場に入った。
 
ヤーさん映画を地で行くような光景が見られた。 
 
一郎の不慮の死の直後から後継者が取りざたされていた。
 
銀行マンである長男昭一は線が細く向いてない。
 
むしろ親父の秘書もしていた二男が向いているとの情報が流れていた。
 
しかし政治嫌いのS夫人は、息子を政治家にさせることに拒絶反応を示した。
 
葬儀は滞りなく進み、最後に親族代表として長男の昭一が挨拶に立った。
 
昭一が初めて関係者の前に姿を見せた場でもあった。
 
会場はシーンとなった。
 
挨拶が終わって思った。「いけるんじゃない、これ」
 
昭一は実にしっかりしたお礼の挨拶をした。
 
私だけでなく後日の報道で、そう思った臨席者が多くいたことを知った。
 
東大を出て30歳といえば、それくらいの挨拶は当たり前だろうといえばそれまでだ。
 
ただ、それまではひ弱で政治家タイプではないという情報しかなかった。
 
初めて昭一の実像を知った一郎の後援者は心強く思ったことだろう。
 
しかしS夫人は絶対に子供から政治家を出すことに首を縦に振らなかった。 
 
 < 骨肉の争い > 
 
ところがあるとき突然、S夫人は後継者として昭一を出すといい始めた。
 
秘書宗男が選挙に出ることがはっきりしたためだった。 
 
宗男宣伝カー.jpgS夫人の秘書宗男に対する憎悪は想像を絶した。
 
一郎の兄弟の多くは宗男を支持するなか、S夫人は孤軍奮闘、 これまでの淑女から烈女に変身した。
 
ここから骨肉の争いとか、確執がはじまる。
 
そして後日の命日、芝増上寺で万人の中での遺骨の取り合いに発展する。 
 
一郎が亡くなった年の11月に行われた総選挙では、自民党公認の昭一も、無所属で立った宗男も当選した。
 
すさまじいばかりの保守の掘り起しが行われた。
 
(写真上:参院選挙北海道選挙区から出馬した鈴木候補:平成16年7月) 
 
 < 運命のいたずらか > 
 
あれからほぼ四半世紀、25年経った。
 
昭一は56歳で世を去った。一郎が逝ったのは57歳だった。
 
夫と息子を予期せぬ形で失ったS夫人は、どういうお気持ちだろう。 心からお悔やみを申上げる。
 
8日の通夜、9日の告別式にはどういうお姿で見えるのだろうか。 
 
5日、鈴木宗男が中川家に弔問に訪れたというニュースが流れた。
 
なにかしらほっとした。
 
大学入学の際の保証人以来、中川家とのかかわりを持ってすでに40年以上経つ。
 
波乱万丈に生き抜いてきた鈴木宗男によぎる思いの深さは、いかばかりだろう。
 
自らの体験をそのまま墓穴に持っていくのであろうか。
 
弔問に訪れた宗男の前に、マイクが遠慮なく突き出された。
 
「どうしようもないことですけど、もっともっとお互いに話すことがあったのではないか」
 
鈴木宗男はこう言って遠くを見つめながら声を詰まらせていた。

北海道:竜 秀樹

「記者クラブ談合」を民主党は温存するのか

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総理記者会見に出席すべく官邸に入ろうとするインターネットメディア(総理官邸入り口で。筆者撮影)

 開かれた政府を目指していたはずの民主党が政権に就くや豹変した。野党時代、民主党はメディアに対して閉鎖的な自民党との違いを強調するために「政権奪取後は政府の記者会見を(大メディアからなる)内閣記者会以外にも開放する」と明言していた。

 ところが16日、鳩山代表が首班指名を受け政権与党となると、JanJanなどのインターネットメディアやフリー記者などが総理記者会見に出席することを拒んだのだ。

 マニフェストにこそ盛り込んでいないが、小沢一郎幹事長は民主党代表時、鳩山由紀夫首相も総理就任前、「政府記者会見の開放」を約束してきた。

 口約束とは言え政権党トップが公言したことである。16日午後6時から、鳩山首相就任後、初の総理記者会見が行われた。当然出席できるものと思い「JanJan」「ビデオニュースドットコム」、「インサイダー」、フリージャーナリスト・上杉隆氏の総勢7人は官邸に足を運んだ。

 受付で用件を告げると、守衛が報道室に内線電話を入れた。報道室からは「許可を取っていない社はお入れできない」という答えが返ってきた。「入れさせろ」「ダメです」。守衛を介しての報道室との押し問答は30分余りも続いた。

 前兆らしきものはあった。政権奪取後の9月初旬、筆者が官邸報道室に問い合わせたところ「民主党が入ってきてからでないと何とも言えない」と回答された。民主党に聞くと「鳩山政権がスタートしてからになる」(役員室)。岡田克也幹事長(当時)も記者会見で「政府がスタートしてからでないとお答えできない」と答えている。

 官邸に聞くと「民主党に聞いてくれ」と言われ、民主党に尋ねると「政府がスタートしてから」と返答される。民主党政権が16日、正式にスタートしたのだが全く進展はない。キツネにつままれているようだ。

 その一方で、着実に動いたものがある。平野博文官房長官が内閣記者会に情報公開の一環として「雑誌協会と外国特派員の出席を認めるよう」要請したのだ(朝日新聞16日付)。   

 内閣記者会を構成するのは新聞、テレビ、通信社という大メディアである。雑誌だと自分たちより発信が遅いから心配ない。外国特派員からも出し抜かれることはない。

 ところが、インターネットメディアは自分たちよりも発信が早い。実際抜かれることも珍しくない。政府にとってもコントロールが効かない厄介な存在だ。あくまでも推測だがインターネットメディアの排除に関しては、政府と内閣記者会の利害が一致するのである。
  
 世界中のどこの独裁国家にもない「記者クラブ」という名の談合組織。権力にとっては都合のいいように利用できる便利な組織だが、国民してみれば不透明で不利益だ。民主党は、閉鎖的な政治で国民にノーを突き付けられた自民党と同じ道を歩むのだろうか。

東京:田中龍作田中龍作ジャーナル 

自民党よ、派遣労働者の苦しみがわかったか

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落選した議員の秘書が事務所の後片付けに追われていた(9月1日衆院議員会館で、筆者撮影)


 衆院選挙で歴史的惨敗を喫した自民党は、議員秘書や党職員約1,000人がリストラの憂き目に遭いそうだ。議員1人につき3人の公設秘書がいるが、落選すれば国からの給料は出なくなる。

 地元事務所を守る私設秘書の多くは、議員によほどの財力がない限り解雇となる。181人もの自民党議員が落選したのだから、とばっちりを食らう秘書の数は500人や600人では済まない。

 党本部の職員も災難だ。議員数に応じて割り振られる政党助成金が自民党は来年度52億円も減る。職員のリストラ、大幅賃金カットは避けられない。テレビのワイドショーが、職探しに奔走する元秘書の姿を面白おかしく写し出していた。

 TBSの番組で政治評論家が興味深いコメントを述べていた。「派遣労働者はもっと短いスパーンで派遣切りに遭ってたんですよ。しかも800円位の安い時給で。派遣の人たちの苦しみが分かったでしょう。国民目線を失った政治がこんどの選挙結果だったんです」。
 
 大筋はその通りだ。だが問題なのは秘書ではなく、派遣労働を是としてきた自民党議員なのだ。麻生首相は国会で「派遣がなくなると会社が中国に出ていかなくてはならなくなる。だから派遣は必要です」などと答弁していた。

 一昨年の参院選挙そして今回の衆院選挙で自民党が惨敗したのは、弱者や地方を切り捨てた「小泉・竹中改革」へのシッペ返しでもある。2004年の「労働者派遣法改悪」はメーカーが必要な時だけ雇い入れ、用済みになればいつでも解雇できるような雇用形態を作りだした。

 それは昨年暮れから今も続く「派遣斬り」「非正規斬り」となって現れ、数十万人規模の労働者を路頭に迷わせている。

 失業地獄は国会議員秘書という正規労働者にも回ってきたのである。国民の痛みに目を向け働く者を大事にする政策を採り入れなければ、自民党は来夏も秘書が大量に失業することになるだろう。

東京:田中龍作田中龍作ジャーナル 

「若者にアクセスしたい」民主党がインターネット公開座談会

    ー議員のナマの声で政策や国家像伝え、参加者にも大きな手ごたえー 
  
読者諸氏もご存知のように公職選挙法は選挙期間中、政党や候補者がインターネットを選挙活動に使うことを禁じている。マニフェストを掲示することさえ許されないのだ。遅れているというよりお笑い草だ。しかも薄ら寒ささえ覚える。

 ネット後進地域の永田町にあって「政権を取ったらインターネット選挙を解禁する」と公言している民主党が13日、都内でブロガーらと座談会を持った。Yahooは討論会のもようをインターネット動画でライブ中継した。

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 インターネット動画でライブ中継された(Yahoo本社=東京・港区=筆者撮影)

 座談会は民主党のマニフェストをめぐる質疑応答形式。ブロガー側から出された最初の質問は「若者の投票率を上げるために民主党はどう取り組むのか?」。

 岡田克也幹事長は「民主党は若い世代に何とかアクセスしたいと考えている。『投票(できる)年齢』を18歳に引き下げようとしている」。

 この他にも「財源」「農政(FTA)」「年金問題」などについて質問が出された。有権者の関心は共通していることがよく分かる。党内きっての政策通である福山哲郎、大塚耕平両議員が将来展望を交えながら答えた。

 圧巻は大塚議員だった。30~40年後の日本の将来像を聞かれて「この40年間は道路資本主義だった。これから30~40年は人間資本主義。生まれて、育って、学校に行って、家庭を持って、子供を生んで、年を取り、介護の世話になる。これらの過程で消費活動がある。そこをバックアップすることで経済活動を大きくする」と答えた。

 老後まで安心して暮らせる社会作りに向けたビジョンを示したのだ。バラ撒きでなく、福祉に投資することで経済活動が成り立つ、とした。福祉や医療が事実上破綻している日本には、こうした国家像が必要だ。

 新聞、テレビでは「自民、民主ともにマニフェストで国家像を明らかにしていない」との批判がある。だが今回有権者と双方向で話すなかで、明らかな国家像を示したといえる。

 PC持参で出席した会社員(男性30代・都内在住)は「活字やテレビを通した話より生の声で政策を聞けてよかった」と満足げな笑みを浮かべながら話した。

東京:田中龍作田中龍作ジャーナル 

麻生総理の「中福祉中負担」の欺瞞。

■麻生首相は『中福祉中負担』と言っているが、消費税や社会保障費をあげる一方で、法人税率は引き下げを計画している。
レーガノミクス財政赤字の元凶の、企業や資産家優遇の法人税や所得税や証券優遇税制や株譲渡益税や配当税や相続税の引き下げを続ける分、消費税で賄おうとしているのが本音の様だ。
プライマリーバランスの赤字化、財源不足による国債大量発行が問題になる中で、『消費税増税』による財源が検討されているか、弱者労働者層に厳しい『構造改革』政策は、麻生政権でますます加速度的に進行している様です。

○【与謝野氏、消費税引き上げに強い意欲】
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090412/stt0904121833000-n1.htm

○【年金保険料1万4660円、月250円アップ。給付は据え置き】
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008122001000549.html

○【政府最大財源は「借金」、史上初、09年度は国債発行が税収を超す可能性】
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090428-OYT1T00097.htm

○【債務残高の国際比較(対GDP比)日本の債務残高はアメリカを遥かに越えて世界一。対GDP比率は174.1%(GDPの1.7倍)】
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/007.htm

○【国際金融、資本市場の発展と世界経済(実体経済に対する金融投資経済の比率、90年の2.0倍から06年には3.5倍へと拡大)】
http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2008/2008honbun/html/i1120000.html

○【日本企業の金余り】
http://www.dir.co.jp/publicity/column/041206.html

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■弱者を貧窮させる様な消費税増税をしなくても、本来課税すべき財源はいくらでもあるはずです。

○【メガバンク銀行、優遇政策で法人税を10年納めず】
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-10-30/2008103001_01_0.html

○【おカネあるのに使わない高齢者 それが若者の低賃金を生む。日本の個人金融資産1500兆円の内訳の8割が50歳以上が占める】
http://news.livedoor.com/article/detail/4008551/

○【麻生首相、贈与税減免を検討…「親からお金もらって、家を建てたり車を買って下さい」】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090328-00001084-yom-pol
○【相続税の課税対象…死亡者数に対して相続税課税対象者は4.2%足らず】
http://aruconsultant.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-600c.html

○【相続税免除国債…自民議連】
http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200903120076a.nwc

■相続税、贈与税、配当減税…資産家の為の減税のし過ぎだと考えます。
おそらく富裕層は優遇処置を受ければ受ける程、貯蓄を増やし、お金や不動産で高利貸し的に国や社会にたかる様になってゆくだけだろう。
国の税収がまた下がり、資産家富裕層の貯蓄によって日本の経済は凍り付き、庶民の実体経済は資産家富裕層の高利貸しによって萎縮、衰退し続ける…。
小泉元総理から始まった資産家優遇の『構造改革』政策は麻生政権でますます加速している…。
小泉元総理を始め最近の内閣はみんな資産家富裕層の二世、三世議員ばかり。
『構造改革』の最終目的は、『構造改革』と言って企業優遇の競争政策をしつつも、真の目的は資産家優遇政策をする事によって自らの資産を増やし、最終的に資産家富裕層による日本社会支配が目的ではないのか…?

○【富裕層って年収、資産いくらの人?】
http://waga.nikkei.co.jp/money/asset.aspx?i=MMWAb1000030072008
(年間所得2000万円超の人数は、90年→05年で1.91倍に増加。金融資産5000万円以上の層は366.9万世帯で日本の総世帯数の約7%)

○【相続税の課税割合は9年連続減少の4.2%、海外資産の申告漏れ課税価格は1件当たり9200万円で5年連続増加】
http://www.lotus21.co.jp/data/news/0602/news060201_01.html

○【21世紀に入ってから進んだ「従業員軽視、株主重視」従業員の給料は年々ダウンも配当金は2.9倍に】
http://news.livedoor.com/article/detail/4051159/

○【空前の高配当 東証1部上場】
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20060407mh09.htm

○【証券優遇税制、資産家優遇税制】
http://kaz1910032-hp.hp.infoseek.co.jp/z141214.html

○【上場株式の譲渡益、配当の軽減】
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/081015/fnc0810152247022-n1.htm

○【対外純資産と所得収支】
http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2007/2007honbun/html/i4120000.html
(海外との所得収支 2000年:6.5兆円→2006年:13.7兆円、対外純資産残高 2000年:133.0兆円→2006年:215.1兆円)

○【株式取得機構、上場投資信託 買い取りへ 政府与党】
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090313AT2C1201O12032009.html

○《追加経済対策、政府が大筋合意 株式買い取り50兆円》
http://www.j-cast.com/2009/04/09039199.html

○【15年度までに法人課税30%に引き下げ提言、消費税は引き上げ – 経産省】
○【経団連改革案、2.5兆円定額減税 消費税率は10%に】
http://blog.goo.ne.jp/ibarakiisuzu/e/95ae590be32113a253117b87b2eff8fe

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■失業労働者側の自己責任にするにも程がある。
彼らだって普段は納税し社会生活を営む国民である。企業や投資家を『国策』で優遇し、近年過去最高益(07、08年)を企業に出させておきながら、何故、労働者の方は『国策』で、その生活や雇用を助けないのだろうか?

日本人労働者の賃金を買い叩いて、お金の価値が違い過ぎる途上国と競争させるにも限界があります。
いい加減、諦めて付加価値製品のみを残して、途上国でも作れる様な輸出製品に関しては、企業に海外進出を許させ、見返りに海外事業や投資の儲け分(08年度の経常収支は15兆円の黒字)を納税させ、失業貧困対策の為の予算にあてて還元させたり、途上国製品に関税を設けたりして国内労働者が納得出来る方法を模索するべきだ。
このまま途上国労働者との労働賃金の価格競争を国内労働者に強要し続けても、労働者の生活が途上国化し、ひいては内需の衰退から総体としての日本社会、経済自体が途上国化します。(それは構造改革政策中に、国際比較において日本のGDPが下がり続けたことでも証明出来ます。海外収益を再配分しなかったせい。)

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■構造改革中に建設不動産投資や都市再開発事業に絡んだ銀行やゼネコンや投資家や自治体の中には、現在、97年に破綻した旧北海道拓殖銀行的にもがいている企業がいるのかも知れない…。

○【90年代始めの土地バブルを検証…地価下落、不良債権、デフレ負の連鎖】
http://nsk-network.co.jp/furyousaiken.htm
『平成14年度「経済財政白書」…バブル経済が崩壊した1990年以降に資産価格が大幅に低下し、土地734兆円、株式424兆円、日本全体で累計1158兆円のキャピタルロス(保有損)が生じた』

○【都市再生基本方針】
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tosisaisei/kettei/020719kihon.html

○【4月末東京オフィスビル空室率は6.79%に上昇】
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK026774120090507?feedType=RSS&feedName=marketsNews

○【オフィス空室率、14都市の平均10.3%(2009年3月期)。名古屋、仙台で集計開始以来最高値 】
http://blog.livedoor.jp/stellaford/archives/51616630.html

○【Jリート:低迷、時価が純資産割りこむ】
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200902080002a.nwc

○【株式取得機構、上場投資信託 買い取りへ 政府与党】
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090313AT2C1201O12032009.html

○《保有株買い取り20兆円に、企業の持つ銀行株も対象 政府与党》
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/205952

○《追加経済対策、政府が大筋合意 株式買い取り50兆円》
http://www.j-cast.com/2009/04/09039199.html

■案の定…企業や銀行や既得権益資産家が馬鹿をする度に国が補填をし続け、国の借金がまた増える。その度に増税や低賃金就労を要求される労働者達は、奴らの金儲けの仕方のいい加減さや図々しさに対して怒るべきです。
90年代初頭の土地バブル以降、大都市部のいい加減な投機目的の不動産投資にうつつをぬかした、建設不動産投資資産家やゼネコンやメガバンクや独立行政法人やファンドの(景気対策、金融政策と称した)損失補填に、国民全員が毎回、長々と付き合わせられ続けているといっても過言ではないのでは…?

○【世帯所得平均556万円、前年比10万円減 20年前の水準】
http://www.chunichi.co.jp/article/economics/news/CK2009052202000166.html

○【金融危機で世界の資産消失、08年に4900兆円-ADBが報告書】
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090309AT2M0902E09032009.html

●【1-3月の実質GDP、15.2%のマイナス成長 年率換算で戦後最大】
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090520AT3S1903220052009.html

●【信じがたいほど縮小する日本経済(英エコノミスト誌)】
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/866
>『日本経済は1991年に最初に躓いて以来、平均で年率0.6%しか成長していないことになる。今年1~3月期の名目GDPは恐らく1993年当時の水準まで後退した。事実上、日本経済は16年間も全く成長していない』

■日本は『構造改革』において、労働者庶民の生活経済や地方経済を我慢させて廃れさせた一方で、輸出大企業や投資金融や大都市開発に的を絞って成長戦略をとって来た。
その結果が、1991年より平均で年率0.6%足らずの経済成長である。

○地方や庶民労働者中心経済⇒大都市や大企業投資中心経済(国の富のほとんどを独り占めし、企業や労働者庶民に投資、金貸しでたかり社会を金融支配しつつ遊び暮らす銀行、資産家富裕層中心経済)

に構造改革し、国の経済活動が大都市、企業中心に移っているので、庶民労働者層の形成していた実体経済は、実質的に1991年のレベルよりかなり衰退していると推察される。

■構造改革中に増え続けた赤字国債は150兆程度…。国債発行で通貨供給量が増えると、普通は景気が良くなる筈なのに、構造改革では何ら経済成長(GDP成長)をなし得ていない。土地バブルの再来を狙い大都市、大企業、金融投資の閉じた経済で、投資資産家と銀行が債務と債権をつくり、自ら抱えただけの様な馬鹿改革政策です。
コストのかかる大都市の不動産再開発にこだわり、そこで無駄使いしていたとも考えます。
90年代始めの頃の土地バブルの不動産投機投資は異常であり、当時の様な不動産価格の上昇は現代では望めず、何でもかんでも建てれば儲かるという訳ではないはずです。むしろ過剰供給と言って良く、無理な投資は禁物なはずです。
国内の労働者や地方に150兆のお金を配ったらどれだけの内需拡大、景気回復をはかれたことか。

>『1991年より平均で年率0.6%足らずの経済成長』
…国債の利率よりも低い経済成長率にうんざりです。

※『政治中枢も大企業本社もテレビ局も資産家の住居も全部『東京』にある。
プライマリーバランス云々を言いって地方交付税や社会福祉予算を削りつつも、大企業や銀行や特定業界=資産家の既得権益には大盤振る舞いであり、既得権益の構築や維持ばかり考えて赤字予算を垂れ流し続けている様に見える。
東京を中心とした、ゼネコン、不動産投資会社、メガバンク、資産家の既得権益コングロマリットの存在を疑います。
わざと企業、資産家優遇の減税政策で赤字国債を大量発行しつつも、赤字国債で作った交付金は大企業や独立行政法人の既得権益の流れで交付し、株や債権、ゼネコンやメガバンクや投資信託銀行を使って政財界資産家の懐に回収する。更に国債で高利貸し的に国自体にたかる…という風にやっていると疑います。
又、独立行政法人を使って採算に合わない豪華な箱モノ建設事業をわざと行い、破綻させ、再生事業と称してその土地建物を、外資や銀行や企業や資産家に安く購入させる事で永遠と稼いでいると疑います。』

信州:usahara

インターネット選挙ー発信力が候補者の差に

 「音声よろしいですかっ?」「ハイ、3、2、1」。ディレクターのきびきびとした声が響く。照明は煌々(こうこう)とたかれ、カメラが回り始めた・・・・・・。

 といっても、ここはテレビ局のスタジオではない。日本政治のメッカ永田町に隣接する東京・平河町は、新党日本の本部事務所だ。

 「きょうは国会が解散しましたですネ。みんな帰って来れるのか分からないのに何で万歳するんですかネエ。もう、村の祭りの青年団ですネエ。ハイ・・・」。ユーモラスな語り口でマイクに向かっているのは、新党日本の田中康夫代表だ。

 インターネット動画でおなじみの「ニコニコ動画」のライブ放送が21日夜行われ、田中代表が生出演した。番組のタイトルは「新党日本ネット街頭演説@事務所」。

 WEB上に再生される動画にユーザーがリアルタイムでコメントをつけることができるのが「ニコニコ動画」の特性だが、同夜はそれをライブで行ったのである。

 出演者(田中氏)は予告もなく大量に送り付けられてくるコメントに瞬時に答えなくてはならない。自民党の両院懇談会のように着地点が予め決められたシナリオなどとは無縁だ。頭の瞬発力が要求される。ユーザー(視聴者)を飽かせない面白さも必要だ。

田中康夫事務所.jpg
インターネット生放送でユーザーをひきつけた田中康夫氏(新党日本本部事務所で。写真=筆者撮影)

  「チェ・ゲバラも坂本龍馬も愛する人のために既得権益と戦い続けてきた」と田中氏が語りかけると、言葉が終わらないうちに「共産ゲリラになりたいのか?」とユーザーからコメントが来る。

 「違うんだな~。そういう古い思想じゃないんです。ひるまず、屈せず、逃げずの精神なんです」。田中氏は間髪を入れずに切り返した。

 「田中康夫は『児童ポルノ禁止法』に賛成か?」のコメントには「この法案を考えた人は、暗~い青春時代を送っていたんでしょうね。学生時代に六法全書と首っぴきだった検察官、(キャリア)警察官出身の政治家や官僚が考えたんじゃないんですか」と答えた。
 
 漫談の中にしっかりと政界の真相を散りばめて答えるあたりはさすがだ。これだと政治に関心が低い若者にも分かりやすい。

 ユーザー(視聴者)からのコメントは雨あられのごとく寄せられ、田中氏は速射砲のごとく答えを撃ち返していった。番組は予定をはるかにオーバーして2時間近く続いた。終わった時、時計の針は24時を回っていた。

 30年前「なんとなくクリスタル」で小説家デビューして以来、メディアの世界を泳いできた作家・田中康夫氏なればこその業だ。発信力の凄さには改めて舌を巻いた。

 「インターネット選挙の解禁を阻んでいるのは古いタイプの政治家」という説がある。だが若手政治家でも相当な発信力がなければ、インターネット・ライブ放送は使いこなせない。解禁されたら候補者はユーモアのセンス、鋭く真相を突く能力が試されることになるだろう。政治家の質を高めることになるのか、それとも新しいタイプの「電波芸人」を生むことになるのか・・・・・・

東京:田中龍作 田中龍作ジャーナル

麻生政権、場当たりの中小零細支援で死屍累々

融資の申請をする中小企業.jpg 
中小零細業者が融資の申請書を受取りに訪れていた(東京都中央区役所)

 「政局より政策」「肝心なのはスピード」(10月30日記者会見)などと言いながら第2次補正予算の今国会への提出を見送った麻生首相。「なぜ出さないのか?」と記者団に問われると「第1次補正予算が効いているから」と言い放った。ところが実際は場当たり的なため、中小零細業者や対応にあたる市町村区役所は混乱しているようだ。

 東京商工リサーチの調べによると10月の中小企業の倒産件数は、前年同月比13%増の1415件に上り、1万6883人もが職を失った。父ちゃん一人に妻・子計2人がぶら下がっているとしたら5万649人が路頭に迷う計算になる。

 麻生首相が『ミゾユウ』の金融危機を受けて打ち出した景気対策を裏づける第1次補正予算の目玉のひとつに中小零細企業支援策がある。政策を実施する窓口は市町村区役所だ。東京都中央区のケースを取材した。

 中央区には従業員20人未満の中小零細事業所が37504軒あり、全事業所の85%を占める。日産、資生堂、王子製紙など名だたる大企業が本社を置いているが、中小零細の事業所がひしめく地域でもある。

 第1次補正予算を受けた東京都の中小企業制度融資が始まったのは10月31日。最高限度額2億8000万円の融資を受けるために中央区役所の商工観光課を訪れた中小零細業者は1ヶ月足らずで1007人に上る(11月27日現在)。1日平均40人だ。

 平日だけでは対応しきれないため同課は11月22日から土曜・日曜も窓口を開けている。役所の職員だけでは足りず中小企業診断士にも手伝ってもらっている状態だ。

融資認定調査.jpg
 中小企業診断士も加わって融資資格の認定審査に追われている(写真:上下とも筆者撮影)


 市町村区役所が実際に行うのは、申請に訪れた業者が融資を受ける要件を満たしているのかを審査する認定業務だ。「売り上げ」や「利益率」が3%以上落ちているか、「特定不況業種」に入っているかが審査される。

 10月31日から「売り上げ」「利益率」の落ち込みがそれまでの5%から3%に引き下げられ、「特定不況業種」は185業種から545業種に拡大された。セーフティーネットを広げるねらいだ。

 ところが市町村区役所に東京都から説明があったのは、実施わずか9日前の10月22日だった。11月24日からは「不況特定業種」はさらに618業種に拡大されたのだが、国や東京都からの説明はなく現場の区役所は中小企業庁のホームページで知った、というありさまだ。

 周知不足で最も混乱するのは、融資を希望する業者と窓口の区役所だ。業者はこれまで通り銀行に行くと、「区役所で審査を受けて下さい」と言われる。区役所は業者に制度を一から説明しなくてはならない。

 筆者が中央区役所で取材していた時も、窓口には中高年男性が次々と融資の申請書を受け取りに来ていた。

 中小零細企業は、1日遅れで手形が不渡りになり倒産したりする。麻生首相は自ら「スピード」などと言っておきながら、場当たり的な政策の結果混乱を生じさせ、それが遅延をもたらしている。 

 帝国データバンクによれば今年に入ってからの上場企業の倒産件数は30社(26日現在)で、戦後最多となった。上場企業の下請け・孫請けの中小零細企業は煽りをくらって、今後バタバタと倒産していく恐れがある。

 年末は資金繰りに行き詰まり自殺者や郵便局強盗が増える。「中小零細業者とその家族の死屍が累々と重ならないためにも、中味をちゃんと詰めた2次補正予算案を年内に出すべきだ」。まともな政権ならこう言いたいところだ。だが末期症状を呈している麻生政権には、もはや景気対策は期待できない。

東京:田中龍作
この記事の初出は
日本インターネット新聞
(JANJAN)です

もはや、アメリカと決別する時が来たのではないか。

ここ数日立て続けに起こったいくつかの出来事が、矛盾と誤謬を繰り返す国、アメリカを端的に表現している。わが国は在来政策を踏襲するだけでいいのか、そろそろ日米関係を再構築する時がきたように思えてならない。

まずは、サブプライムローン問題に端を発し、世界規模に拡大した金融危機だ。アメリカ政府が、公的資金導入を忌避したことによって、国際経済界の不安は増大し、証券大手リーマン・ブラザースの破綻(はたん)を招き、ついにその余波は米国最大の産業である大手自動車メーカービッグスリーをも直撃した。米国政府も議会も米連邦準備制度理事会(FRB)も、すべての現状認識が甘かったのである。世界的恐慌が起こらなかったのは、ヨーロッパやわが国の金融制度が1929年当時に比して確立していたからに過ぎない。2003年、グリーンスパンが嘲笑(ちょうしょう)したわが国の公的資金導入の正しさを、今ようやく彼らは認めたことになる。

次いで、北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除に踏み切ったことだ。声高に「テロとの戦い」を進めていたブッシュ大統領は、わが国の拉致被害者らの家族にも「拉致は現在進行形のテロ」とし、指定理由に拉致を盛り込ませたほどだった。米国政府の方針が微妙に変化したのは、北朝鮮が核保有国と知ったからである。任期の残り少ないブッシュ大統領には、拉致被害者の気持ちなど案じる気持ちはさらさらにない。君子は豹変(ひょうへん)したのだ。

ロス疑惑の渦中の人物、三浦和義元社長の自殺も奇怪な事件だ。米ロサンゼルス市警は10月11日午前9時(日本時間12日午前1時)、市警本部で会見を開いた。「会場に姿を見せた捜査主任のリック・ジャクソン刑事は、前日の身柄移送会見で見せた誇らしげな表情から一転、苦渋の表情を浮かべ、一言も発言しないまま会見場を去った」とメディアは伝える。重要な被疑者を簡単に自殺に追い込んだことになる。他殺説もささやかれるなか、この問題で責任者が処罰されることはまずあるまい。

アメリカとはそういう国、こんな例はいくらでもある。ソ連の圧制から護(まも)るためと称し、アフガニスタンのタリバンに兵器を提供したのはアメリカであった。今では性能に優れた米国製の「スティンガー(対空小火器)」が、米国空軍の爆撃機を狙っている。世界からみれば矛盾だらけだが、彼ら自身はそれに気がついていないように見える。フランスが手を焼いたベトナムに派兵し、混乱を招きながら、またイラクでも同様の愚行を繰り返す。

最大の矛盾は、あの9・11事件である。「テロとの戦い」の端緒になったこの事件では、4機の大型旅客機がハイジャックされ、ニューヨークのツインタワービルやワシントンにある国防省本庁舎に突入し、多くの犠牲者を出したが、この事件でアメリカ人が処罰された形跡はない。テロリストの跳躍跋扈(ちょうやく・ばっこ)を許したのはなぜか。

彼の国には多数の諜報(ちょうほう)機関が存在し、さらに陸・海・空、それに海兵隊という世界最大の軍隊にも、優れた情報収集処理能力がある。それらの網をかいくぐり、世界二十数カ国の死者を出しながら、責任者から謝罪の声は出てこない。建国以来、他国を攻撃する能力には勝っていたが、国防能力は皆無であったということだ。

第二次世界大戦を経験したわたしたち世代は、雨あられと降ってきた大型爆弾と焼夷(しょうい)弾の恐怖を忘れることはない。民間人とその住まいを狙って攻撃したのは、間違いもなくアメリカ人であったし、戦後直後に進駐してきた米軍兵士はスマートで優しかったのも、また事実である。食糧危機に瀕(ひん)していたわが国の少年少女に、粉ミルクを与え、ノミやシラミの沸いた身体に、ジクロロ・ジフェニル・トリクロロエタン(DDT)を振りまいたのもアメリカ兵であった。まさに「マッチポンプ」、火をつけるのも、火を消すのも、同じ国家と国民の行為であった。

アメリカ政府が好むセリフ、「日本は最大のパートナー」というリップサービスに混乱してはならない。彼らの嫌うわが国独自政策を実践することが、国家百年の計。いついかなる時代でも、外交には、強硬と軟弱、虚実と事実の使いわけが肝要である。手練手管(てれん・てくだ)を使い分ける北朝鮮から学ぶことは多いと知るべき。着々と世界にネットワークを構築中の、反米主義者ウゴチャべス・ベネゼェラ大統領を見習うべきだ。

ただしわたしは、なんでもかんでもアメリカと聞けば反対したがる反米主義者ではない。彼らの文化も文明もわたしにとっては永遠の夢であり、今もって永住権を得ようと試みてもいる。単に、アメリカ政府やアメリカ人の発想や言動を許そうとは思わないだけなのである。アメリカの傘から離脱し、わが国独自の政策を展開する時期だといいたいのである。さもなくば、利用されるだけの「便利屋国家」、あらゆる国から侮蔑(ぶべつ)されることは必至だ。コガネをため込んだアジアの小国と烙印(らくいん)を押され、未来永劫(えいごう)、強力国家にはなりえないだろう。

茨城:今藤泰資

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