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2009-08-11 (火)
チロルの醍碁味(4)~アルプス三大名花~
< アルペンロ-ゼ >
アルプス三大名花といわれている花がある。
この時期チロルでお目にかかることができるだろうか、とても関心を持って野山を歩いた。
海抜1800~2000mの野山を歩くと岩肌を覆うように低木の木があり、赤い花が咲いていた。
ツツジの仲間だなと思った。(写真右)
すると同行のドイツ人がこれがアルペンローゼだという。
えっ これが?
アルペンローゼはバラの仲間でなく、ツツジ科だった。
花が漏斗状で、シャクナゲか、オレンジ色のレンゲツツジが赤い色をしているようだ。
黄色系の花が多い中で、赤いアルペンローゼは燦然と輝き目立つ。
アルペンローゼがアルプスの花の女王といわれる所以だろうか。
一度見つけると、結構あちこちにある。
つぼみも多くこれからがシーズンだ。
< エンチアン >
花園の中で小さくとも目立つ花が青のエンチアンである。
フランス語でゲンティアナともよばれ、リンドウ科の仲間である。
この青さ、碧さはなんと表現したらいいだろうか。北海道ではなかなか見られない花の色だ。
むしろ積丹ブルーと言われている積丹半島の海の色のようだ。
アルプス三大名花の中で最も美しい。
こんな美しい花が、地面に這うように咲いていた。(写真左)
誰しもが足を止めて見入る花だ。
< エーデルワイス >
エーデルワイスはヒトデのような花の回りに白い綿毛を被ったように見える。
花としてはどちらかというと地味である。(写真右:ホテル前花壇)
それなのに知名度が抜群なのは、やはりサウンド・オフ・ミュージックのクライマックスに歌われたエーデルワイスによるところが大きいのだろう。
このメロディーを聴くと、エーデルワイスが空気の澄んだ
人を寄せ付けない岩場に咲く、アルピニスト憧れの花になってしまうのが面白い。
地味なエーデルワイスをそのように転化させるほど、魅力的・感動的な挿入歌ということだろうか。
花言葉も 気高く毅然とした勇気、純潔と不死 永遠の愛など最高級の言葉の連続だ。
これほど人気のあるエーデルワイスが自生しているのを見つけるのは、とても難しい。
7年前のチロルではホテルの花壇に、一昨年イタリア国境に近いオーストリアを訪れたときは教会の墓地と、高原の野草園でひっそり咲いているのを観察した。
ことしは何とか自生のエーデルワイスが観察できないものか期待して歩いた。
山小屋の小さな崖にエーデルワイスが群生していた。(写真左)
しかし自生とは思えない。
野花が好きな山小屋の女主人が植えて増やしたものだろう。
見事なエーデルワイスだった。
エーデルワイスに似たような花が日本でもある。
北海道礼文島に自生している「レブンウスユキソウ」(写真右:6年7月)
北海道の大平山に生えている「オオヒラウスユキソウ」、それに岩手県早池峰山の「ハヤチネウスユキソウ」である。
いずれも絶滅危惧種として手厚い保護を受けている。
エーデルワイスはスイスの国の花「国花」であり、男性が女性に求婚するときに贈る花ともいわれている。
求婚のときよくバラの花を贈るというが、赤いバラの激しい愛情より、白くてクールなエーデルワイスの永遠の愛のほうがスイス人の心を掴むのだろうか。
チロルの野山には、他にもたくさんアルプスの花が咲いていた。
現地で購入した植物図鑑と照らし合わせる作業も楽しいが、そう簡単には特定できないものが多い。
< チロルに眠る >
ホテルの山小屋の一角に墓石が立っていた。
中山典之先生のチロル囲碁の旅に、毎年のように夫婦で参加していた
福岡屈指の打ち手・Nさんのお墓である。(写真左)
Nさんの遺言で、奥さんが分骨したものだ。
7年ぶりにチロルで奥さんに会えるのを楽しみにしていたが、墓石に夫とにこやかに微笑んでいる奥さんの写真があるのを見てびっくりした。
奥さんも数年前に他界し、分骨して夫とともにチロルに眠っていた。
時の流れを感じた。
冥府の圍碁は おもしろや 下手と見ゆれど すてきなむ
智慧ねる閣魔 笑ひける 余に嘘をつく 阿呆ぬかせ
国文学者故宇野精一博士が称賛した文士・中山典之6段のお得意の「いろは歌」が捧げられていた。
墓の前で今回の旅の主催者である名古屋の住職が読経をはじめた。
参加者は静かに手を合わせた。
墓の側に自生のルピナスが大きく天に上るように咲いていた。
日本で見られるピンクや黄・白といった園芸のルピナスではなく、野生の濃紺ルピナスだった。(つづく)
アルプス三大名花といわれている花がある。
この時期チロルでお目にかかることができるだろうか、とても関心を持って野山を歩いた。
海抜1800~2000mの野山を歩くと岩肌を覆うように低木の木があり、赤い花が咲いていた。
ツツジの仲間だなと思った。(写真右)すると同行のドイツ人がこれがアルペンローゼだという。
えっ これが?
アルペンローゼはバラの仲間でなく、ツツジ科だった。
花が漏斗状で、シャクナゲか、オレンジ色のレンゲツツジが赤い色をしているようだ。
黄色系の花が多い中で、赤いアルペンローゼは燦然と輝き目立つ。
アルペンローゼがアルプスの花の女王といわれる所以だろうか。
一度見つけると、結構あちこちにある。
つぼみも多くこれからがシーズンだ。
< エンチアン >
花園の中で小さくとも目立つ花が青のエンチアンである。
フランス語でゲンティアナともよばれ、リンドウ科の仲間である。この青さ、碧さはなんと表現したらいいだろうか。北海道ではなかなか見られない花の色だ。
むしろ積丹ブルーと言われている積丹半島の海の色のようだ。
アルプス三大名花の中で最も美しい。
こんな美しい花が、地面に這うように咲いていた。(写真左)
誰しもが足を止めて見入る花だ。
< エーデルワイス >
エーデルワイスはヒトデのような花の回りに白い綿毛を被ったように見える。
花としてはどちらかというと地味である。(写真右:ホテル前花壇)それなのに知名度が抜群なのは、やはりサウンド・オフ・ミュージックのクライマックスに歌われたエーデルワイスによるところが大きいのだろう。
このメロディーを聴くと、エーデルワイスが空気の澄んだ
人を寄せ付けない岩場に咲く、アルピニスト憧れの花になってしまうのが面白い。
地味なエーデルワイスをそのように転化させるほど、魅力的・感動的な挿入歌ということだろうか。
花言葉も 気高く毅然とした勇気、純潔と不死 永遠の愛など最高級の言葉の連続だ。
これほど人気のあるエーデルワイスが自生しているのを見つけるのは、とても難しい。
7年前のチロルではホテルの花壇に、一昨年イタリア国境に近いオーストリアを訪れたときは教会の墓地と、高原の野草園でひっそり咲いているのを観察した。ことしは何とか自生のエーデルワイスが観察できないものか期待して歩いた。
山小屋の小さな崖にエーデルワイスが群生していた。(写真左)
しかし自生とは思えない。
野花が好きな山小屋の女主人が植えて増やしたものだろう。
見事なエーデルワイスだった。
エーデルワイスに似たような花が日本でもある。北海道礼文島に自生している「レブンウスユキソウ」(写真右:6年7月)
北海道の大平山に生えている「オオヒラウスユキソウ」、それに岩手県早池峰山の「ハヤチネウスユキソウ」である。
いずれも絶滅危惧種として手厚い保護を受けている。
エーデルワイスはスイスの国の花「国花」であり、男性が女性に求婚するときに贈る花ともいわれている。
求婚のときよくバラの花を贈るというが、赤いバラの激しい愛情より、白くてクールなエーデルワイスの永遠の愛のほうがスイス人の心を掴むのだろうか。
チロルの野山には、他にもたくさんアルプスの花が咲いていた。
現地で購入した植物図鑑と照らし合わせる作業も楽しいが、そう簡単には特定できないものが多い。
< チロルに眠る >
ホテルの山小屋の一角に墓石が立っていた。
中山典之先生のチロル囲碁の旅に、毎年のように夫婦で参加していた福岡屈指の打ち手・Nさんのお墓である。(写真左)
Nさんの遺言で、奥さんが分骨したものだ。
7年ぶりにチロルで奥さんに会えるのを楽しみにしていたが、墓石に夫とにこやかに微笑んでいる奥さんの写真があるのを見てびっくりした。
奥さんも数年前に他界し、分骨して夫とともにチロルに眠っていた。
時の流れを感じた。
冥府の圍碁は おもしろや 下手と見ゆれど すてきなむ
智慧ねる閣魔 笑ひける 余に嘘をつく 阿呆ぬかせ
国文学者故宇野精一博士が称賛した文士・中山典之6段のお得意の「いろは歌」が捧げられていた。墓の前で今回の旅の主催者である名古屋の住職が読経をはじめた。
参加者は静かに手を合わせた。
墓の側に自生のルピナスが大きく天に上るように咲いていた。
日本で見られるピンクや黄・白といった園芸のルピナスではなく、野生の濃紺ルピナスだった。(つづく)
札幌:望田武司
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