日本Webリポート&ニュース

2008-09-03 (水)

小麦の栽培⑨

暑い夏もようやく過ぎようとしています。
せみの声もあぶらぜみのジージー言う声からツクツクボウシに変わりました。
我が家の小麦も乾燥して密閉容器に入れ、秋を過ぎての出番を待っています。
今年の夏は暑い日が多かったので、しっかり乾燥できたようです。
お米や小麦の中の水分を計る機械で計ってもらったら10,2%でした。
前にも書きましたが、水分をしっかり乾燥させてないと虫がわいたり、カビが生えたりしてしまいますし、粉引き機にかけても固まってしまったりしてうまく粉にならなかったりします。
お米は乾燥しすぎると割れてしまったりして、良くないこともあるそうですが、小麦はしっかりと皮がついていてそのへんは大丈夫。
 
 
約半年の間小麦の生長とともに普通のおばさんの小麦への挑戦についてお話してきました。
このレポートを書きながら私自身本当にいろいろなことを勉強させてもらいました。
 
一番に感じたのはこんなに小麦粉が私達の生活の中に深く入り込んでいるのに、小麦の生産について私達がいかに何も知らないか、ということです。
小麦を栽培している農家の方と私たち消費者の間に大きな温度差があるということ。
 
原油や穀物が値上がりしてにわかに日本の自給率の低さがクローズアップしてきたこの頃ですから、日本の食を台所から見直し、考えるいい時期と言えるのかもしれません。
これほどに私達の生活に入り込んでいるパンやパスタなどを主食とする洋風の食生活を急に変えていくことは出来ないでしょう。
 
確かに小麦を作ってみるとお米がいかに効率の良い作物であるかということが良く判ります。
作付面積あたりの収量も小麦はお米の半分だということですし、小麦粉にする時に取り除くふすまの量もお米の糠と比べると随分多いです。
農家の人の話では、田んぼには水があるのでいろんなものを水に流してくれる。
お米は肥料や薬も水が調整してそれなりに良いものが出来るのだそうです。
おまけに小麦は収穫時期に乾燥していることが必要で日本の気候は小麦の栽培には適しているとはいえません。
パンなどを作る強力粉は日本では北海道でしか満足に出来ないそうです。
(これはまだトライしていません。本当かどうか今年は試してみたいのですが…)
外国から安い小麦が手に入っていたからなのか、品種改良なども進んでいないようです。
だからといって、日本にはお米があるじゃないか!欧米の食生活を排して米飯の食生活に戻ろう!などと叫ぶのもどうかな?と思います。
 
私はやはりもっとみんなが小麦のことを知ったらいいと思います。
近頃は家庭菜園がみんなに人気で多くの人が畑で汗を流していますよね。
でも小麦に手を出すのは、おおごとみたいであまり見かけません。
まず、種屋さんで小麦の種を売って欲しいですよね。
何度も書いた通り、小麦は蒔いてしまえば手が要ることもない、とても丈夫な作物です。
他の作物と作る時期が違うので裏作で出来ます。
根が深くまで伸びるのでとうもろこしなどと同じように深く耕した効果があり、他の作物にも良いです。
間に大根などを作ると他の作物につく虫や病気を抑える効果もあるそうです。
おまけに収穫した後のわらはトマト、なすなどの根元に敷くのに本当に便利。
 
問題は刈った後の脱穀、籾摺り、粉引きですが、脱穀、籾摺りは少しなら原始時代製法(手で籾を取り箕で取り分ける)で出来るでしょうし、粉引きはお米屋さんで米の粉を引いてくれるところがあればやってくれるかもしれません。
下田(しただ)の森の人たちは近くのお米屋さんでやってもらっていたようです。
窮すれば通ず、で何とかなるものです。
それに自分で作った小麦でパンを焼いたり、ピザを作ったりするのは何にも変えがたい満足感です。
私もこれからもシコシコ作り続けて全粒粉でいろんなものを作り、いぶかしげな顔をしている家人に“食べてみて~!”と言い続けていこうと思っています。
それから日本の自給率のこと、農家の方々の苦労のこと、食の安全のこと、などにも興味を持ち続け、賢い消費者でありたいと思っています。
 
長い間読んでいただいた方、どうもありがとうございました。
是非、皆さんがこうした問題にこれからも関心を持っていただけますように…
そして、とても難しい問題でしょうが、日本の農業が元気になれますように…。

  千葉:BUNKO

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この記事に投稿されたコメント

素晴らしいレポートを感動しながら読ませて頂きました。何故かと云いますと、私は1昨年、ここ、長野県諏訪郡原村に主人とともに義母との同居の為に引越して参りましたのですが、義母が今まで50年以上耕していた畑を今は家族3人で試行錯誤しながら、(義母はプロ級の農婦・夫も農家育ちなので、ほぼ耕作はOK、私だけが、ど素人)いろいろな作物を40種類ほど栽培しております。しかし、かつては栽培していたようですが、ここ、数十年は小麦は作っていないとの事。そこで、夫と二人で、自家栽培の安心小麦をぜひ、やってみたいという事になり、ネットで検索しましたら、あなた様のレポートに辿り着いたんです。そして、書かれていることが本当に私が思うようなことばかりで、同感であり、とてもお勉強になった次第です。本当に参考になりました。また、日本の農業を何とか守り、育て大切にしてくださる農家やそれに準ずる人が増えて下さる事を私も祈り、応援したいのです。しかし、私はあまりにも微力ですので、教えて頂きながら、今年生まれて初めての体験に臨みたいと思っております。長くなりましたが、何とか、出来ますならば、小麦の栽培、頑張ってみたいと思います。又、何かございましたら、教えてくださいませ。有難うございます。

1月 21, 2010 10:22 pm : さちのとも

コメントありがとうございます。 レポートを気に入ってもらえたようで、とてもうれしいですが、また恐縮もしております。 私の小麦は、ただの遊びの域を出ず、出来なくても、アラ、今年は駄目だったわ~、で済んでしまうのだから、農家の方の苦労など、語るもおこがましい感じですよね。 もみすりをお願いしている大規模農家の方にも、いつも 「そんな風に農業が出来たら幸せなんですけどネェ…」 と言われ、本当に、「スイマセン!」って感じです。 せめて私に出来ることは、こうやってブログに書いたり、人に話したりして、一人でも多くの人に野菜作りを身近に感じてもらったり、日本の農業のことに思いを馳せてもらったりすることかな?と思います。 そんな考えを持っている人はたくさんいんじゃないかな。 だから、きっといつかうまい方に向かって行くよね。なんて、根拠のない楽観してますけど… 去年の小麦作りは、借りているおばさんの都合で場所が変わり、すごく肥沃な湿った土地だったのがうまくなかったのか、日程が合わなかったのが悪かったか、全部寝てしまって乾かずぜんぜん駄目でした。 ワラが一杯入ったような小麦で、それでもいまだにパン作りを楽しんでいます。 取れた小麦粉150グラムに市販の強力粉100グラムを混ぜてパンを作っています。 さちのともさんの小麦作りや、お料理の仕方なんかをまたレポートしてくださるとうれしいです。 では、楽しく畑作りをなさることをお祈りしております。

1月 25, 2010 11:47 am : 千葉

“小麦”について検索中、こちらのブログにたどり着きました。とても興味深い内容でした。 私は、富里にて“そば屋”をしています。最近、少量ですが、八街産の小麦粉を取引先の製粉会社から仕入れ、“うどん”を提供しています。お客様からは、「風味と麺のコシの強い 美味しいうどん」と、大変好評です。普段は、信州産のブランド地粉を使っているのですが、それと比較しても、まったく負けない 旨い“うどん”です。「この“うどん”を地元(成田周辺)の名物にしたらどうか?」とのお声がありまして、色々な方と意見を交換している所でした。 地産地消(千産千消)地元で採れた美味しい小麦で作った“うどん”で、各国からの観光客を迎えたい・・・日本の食 を知ってもらおう との活動をしています。 よろしければ、様々なご意見を伺い 今後に役立てたいと 思っております。ご協力下さい。宜しくお願いします。

2月 8, 2010 10:46 am : koroppa

千葉さん始めまして。 私は昨年5月、50歳を機に鳥取県にUターン、叔父が退職後にやっている畑の押しかけ研修生となりました。ワンクールが過ぎ、だいたいの野菜作りの流れが分かってきましたが、私の野望は穀物も自給すること。最近パンの通信教育を始めたので、今無性に「小麦を作りたい!」とサイト検索をして千葉さんのレポートを発見しました。 その行動力、肩の力の抜け具合、食に対する真摯な考え…素晴しいです!! そして私と同じフツーのおばさんという所がまた感動です! これからも小麦栽培を続けて、またレポートを書いてください。そして私が小麦を栽培するときには、アドバイスをよろしくお願いします!

2月 10, 2010 4:09 pm : まりお

koroppa様  八街産の小麦粉を使っておいしいうどんを作っていらっしゃるとの事、大変うれしく読ませていただきました。 何といっても生産するためには消費が必要だからで(当たり前か!)千葉さんの小麦が信州産の小麦に負けないとのお話は是非お世話になっている大規模農家の方にお知らせしなくては…との思いを強くしています。  小麦を作ってみて感動するのは、収穫の時、乾燥の時、粉引きをする時のあの香ばしい香りです。 この香りの余韻が残っているうちに打ったようなうどんは、やっぱりおいしいんじゃないかなぁ…なんてちょっと感傷的過ぎましたか?ごめんなさい。勿論うどん打つ人の腕がよくなくては! koroppaさんのうどん是非一度食べたいです。 成田は近いのでいってみたいです。 これからのご活躍をお祈りします。      千葉:BUNKO

2月 12, 2010 2:32 pm : 千葉:BUNNKO

まりお様  アドバイスなどとんでもない。 私のはホントに遊びでいい加減なものなので、まりおさんのように研修生などと自称なさる方の足元にも及びませんです。 小麦の栽培もビギナーズ何とやらで最初の年は30㌔、2年目は18㌔、3年目は何とワラ入り5㌔とジリ貧もいいとこです。 ようやく畑には土の性質があって作物にも向き不向きがあるんだ、ということが実感として掴めたという段階でして… でも懲りもせず今年も小麦、作ってますよ~ 今度の畑は湿った重い土なので溝を掘ったらどうかなぁ、とか独断と偏見で考えながらやっています。 まりおさんこそレポートを是非お願いします。 お待ちしています。 後、小麦から話題はそれますが、このごろ作ってすごくよかったのはポップコーンです。 こちらも収穫の喜びが半端でなく、しかも小さいお子さんのいる方に大うけの作物です。 小さなお子さんたちが畑とつながる喜びを感じてほしいなぁ、と近所のお子さんをジャガイモ掘りやイチゴ狩りに誘ったりしています。 実を言うと恥ずかしいくらい出来はよくないのですがね。 畑から顔を出すオケラやトカゲをみんなで楽しく追い掛け回しています。 畑を使わせていただいて本当に幸せだと感謝する毎日です。               千葉:BUNKO

2月 12, 2010 2:33 pm : 千葉:BUNKO

千葉県松戸市紙敷に住んでおります。今年から市民農園をかり、春夏はお決まりのトマト、なす、サツマイモ、にんじん、ツルナ、黒ゴマ、金ゴマ、縮緬紫蘇、にら、現在はミックスレタス、こかぶ、おおかぶ、秋植えのじゃがいも、きゃべさい、秋まきのいんげんを楽しんでおります。もうすぐ、ポット播きした空豆とスナップエンドウを定植するよていです。
 今年は麦を蒔こうと東京近辺の小麦と六条大麦を入手しました。借りた畑と荒れ始めた保育園の畑にまこうと思います。サツマイモを植える直前に刈り取る予定で考えています。
保育園畑は大麦の予定です。サツマイモに間に合うかどうか問題ですが、間に合わないときは青いうちに刈り取って麦の姿を見せるのもいいかと思います。黄金色になったものは自分の畑のを見せればいいかと思います。
 麦の加工品は知っていても麦そのものを見ることはないと思うので楽しみです。ゴマを見せた時も、子どもたちが家まで持ち帰ったことを聞きよかったと思いました。
 さてうまくいくかどうか、虫よりもカラスや野鳥との知恵比べです。

11月 21, 2011 1:45 pm : moka

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